なつかしい「社会問題研究」に論文を投稿しました。
「フィットネスクラブ高齢者会員の身体機能と口腔機能評価」
2019年度から実施している科研費の研究の一部です。
同じ市の地域住民への調査も実施しています。
これからフィットネスクラブ会員と地域住民の比較の分析をする予定です。
要旨
フィットネスクラブ(FC)会員の身体機能と口腔機能の評価を行い、フレイル予防の現状を明らかにすることを目的とした。2019年度に2つの市の65歳以上のFC会員に、郵送による質問紙調査(278名)と、身体機能評価と口腔機能評価(89名)を行った。
質問票によるフレイルとプレフレイルの割合は、地域高齢者とほぼ同じであった。FCに通い始めた動機は「健康維持」が75.9%であったことから、体力低下を感じたことで、FCに通い始めたということが推察できる。身体機能評価では歩行速度、CS5、TUGでは基準値以下はなかったが、指輪っかテストでは23.9%に筋肉量の低下が疑われた。口腔機能評価では、約1割に嚥下機能低下と咀嚼機能に低下があった。舌口唇運動機能は伊興田らの調査の3.8倍の低下があった。オーラルフレイルの高齢者が身体的フレイルや要介護状態になる可能性が高いため、FC会員は運動に加え口腔機能向上の取り組みが必要だと考える。
しばらくしたら、大阪府立大学の学術情報リポジトリから全文読んでいただけるようになると思います。